オートファジー(LC3)関連
- 飢餓誘導はどうすれば良いのですか?
NRK細胞では、培地をHank's Balanced Salt Solution(無血清)に交換して2〜4時間培養することで飢餓状態を誘導しています。無血清のDMEM(Dulbecco's modified Eagle's medium)でも誘導可能ですが、アミノ酸が含まれるため誘導が弱くなります。 また、細胞の種類によって最適な条件はさまざまである可能性が高いため、ご使用になる細胞での条件検討を十分におこなってください。 - Western BlottingでLC3を検出する際のゲル濃度はどれくらいが適当ですか?
15%をおすすめします。10%ではLC3-IとLC3-IIのバンドが重なり、識別が困難になります。 - Western BlottingでLC3のバンドが検出できないのですが。
データシートに沿って、次の点をご確認ください。
● サンプル調製バッファーはSDSを含むバッファーを使用して下さい。SDS-PAGE sample buffer (Laemmli's sample buffer)の使用をおすすめします。
● モノクローナル抗体を用いて検出する場合は、ブロッキング後の洗浄工程は必須です。また、このとき0.05% Tween-20/PBSを用いて洗浄(5分×3回)すると、LC3-IIのシグナルが強めに見えるようになります。
● WBのPositive controlとして、ヒト LC3B 強制発現細胞の細胞溶解液(Code No. PM036-PN)を取り扱っております。 - WBで検出されたLC3-IとLC3-IIのバンドの解釈について、情報はありますか?
以下の論文をご参照下さい。LC3のWBデータの解釈に関して詳細な解説があります。
Mizushima N, Yoshimori T. How to interpret LC3 immunoblotting. Autophagy. 3(6): 542-545 (2007) PMID:17611390
Klionsky DJ, et al., Guidelines for the use and interpretation of assays for monitoring autophagy in higher eukaryotes, Autophagy 4(2), 151-175 (2008) PMID: 18188003
Klionsky DJ, et al., Guidelines for the use and interpretation of assays for monitoring autophagy, Autophagy 8(4), 445-544 (2012) PMID: 22966490 - 細胞染色をしたいのですが、何か注意すべきポイントはありますか?
膜透過処理はDigitonin (Sigma, D141) を使用しています。溶媒にはPBSを使用しています(用事調製、終濃度100 μg/mL)。Triton X-100による膜透過処理はおすすめ出来ません。 - 細胞染色(IC)をする際の固定はどのような方法が良いのですか?
4% PFA/PBSを使用しています。メタノールやアセトン固定はおすすめ出来ません。 - 組織染色(IHC)をする際の固定はどのような方法が良いのですか?
10%ホルマリン溶液(ホルマリン量3.7%)、もしくは4% PFA/PBSを使用して下さい。 - 凍結切片を染色できますか?
弊社では凍結切片での使用は検討しておりません。 - おすすめ抗体はどれですか?
目的のアプリケーションによっておすすめする抗体が異なります。
以下をご参考にしてください。
WB:Code No. M186-3, PM036
IP:Code No. M152-3, PM036
IC:Code No. M152-3, PM036
FCM:Code No. M152-3, PM036
IHC:Code No. PM036