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【MHC Tetramer】Quickswitch™ カスタムテトラマーキット

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  1. 1つのキットでいくつのペプチドを交換することができますか?また、テトラマー染色には何サンプル分使用できますか?
  2. それぞれの抗原について、必要なペプチドの濃度を教えてください。
  3. 交換前のQuickSwitch™テトラマーに含まれるexiting peptideとは何ですか?
  4. アフィニティの高いペプチドはどのように設計すれば良いですか?最適なペプチド長はどれくらいですか?また、純度はどの程度必要ですか?
  5. テトラマー作製後テトラマー染色に用いる場合には、ペプチド交換効率は何%必要ですか?
  6. 交換効率を計算するためのQuickSwitch™ Calculatorで、交換効率がFALSEと表示されてしまいました。何が起こっているのでしょうか?
  7. アフィニティが低いペプチドを使いたい場合、ペプチド交換の際のペプチド推奨濃度を教えてください。
  8. ペプチド交換したテトラマーの保存可能期間を教えてください。
  9. H-2Kb QuickSwitch™ kitを使用した際も、CD8抗体はクローンKT15を使用する必要がありますか?
  10. ペプチド交換後、テトラマー溶液を脱塩処理する必要はありますか?
  11. ネガティブコントロールはどのように準備すれば良いですか?交換前のテトラマーを使用しても良いですか?
  12. QuickSwitch™キットに同梱されているMagnetic Capture Beadsは、すべて同じものですか?
  13. Human Class I Tetramer QuickSwitch™ キットのテトラマーはα3ドメインに変異が入っていますか?
  14. マグネットプレートを持っていなくても、QuickSwitch™ キットは使えますか?
  15. 以前使ったペプチドと同じものを使ったのですが、交換効率が下がってしまいました。なぜですか?
  16. テトラマー作製時に沈殿が見られました、染色に使えますか?


  1. 1つのキットでいくつのペプチドを交換することができますか?また、テトラマー染色には何サンプル分使用できますか?
    キットは10種のペプチドを交換できるよう設計されています(交換効率を測定するためのコントロールを置く場合は異なります)。データシートに記載のプロトコール通りにペプチド交換反応を実施、交換効率を測定した場合、45 µL分のテトラマーを染色に用いることができます。したがって、例えば90 µLの細胞懸濁液に9 µLのテトラマーを使用する場合には、5サンプル分のテトラマーを作製することができます。交換するペプチド数によって使用する試薬量、テトラマーの量も変わります。以下の表をご参照ください。

    ※PEF: Peptide Exchange Factor
  2. それぞれの抗原について、必要なペプチドの濃度を教えてください。
    MHC class I QuickSwitch™ kitで交換効率80-90%を得るためには、終濃度20 µMが必要です。アフィニティが低いと思われるペプチドは、より濃い濃度(100-200 µM)が適しています。
  3. 交換前のQuickSwitch™テトラマーに含まれるexiting peptideとは何ですか?
    ヒトやマウス、ウイルス、細菌などには含まれないペプチド配列です。企業秘密のため、公開できません。
  4. アフィニティの高いペプチドはどのように設計すれば良いですか?最適なペプチド長はどれくらいですか?また、純度はどの程度必要ですか?
    アフィニティの強さについては、お使いのアフィニティ予測ソフトウェアによっても異なります。ペプチド長は、MHC class Iでは8-10アミノ酸が適切です。ペプチドの純度は90%以上が必要です。
  5. テトラマー作製後テトラマー染色に用いる場合には、ペプチド交換効率は何%必要ですか?
    交換効率は75%以上を推奨しています。交換効率75%の場合は、細胞との安定的な結合に必要な3量体以上が形成されている確率が高いためです。ただし、MHCとペプチドのアフィニティが低い場合でもペプチド/MHC複合体がTCRと結合できれば検出できる可能性はあります。
    しかしながら、交換効率55%以下のものは使用をお勧めできません。
  6. 交換効率を計算するためのQuickSwitch™ Calculatorで、交換効率がFALSEと表示されてしまいました。何が起こっているのでしょうか?
    ペプチド交換後のテトラマーのMFIが、交換前のテトラマーよりも高い場合にFALSEとなります。その場合、ペプチド交換されていないことになります。ペプチドの疎水度が高く、テトラマーが凝集してしまう際に起こることがあります。
  7. アフィニティが低いペプチドを使いたい場合、ペプチド交換の際のペプチド推奨濃度を教えてください。
    ペプチドの終濃度を20 µMから100-200 µMまで高くするとペプチド交換効率が高くなります。疎水性の高いペプチドの場合、ペプチド濃度を高くするとテトラマーが沈殿する原因になりますので、必要に応じて最適化が必要です。
  8. ペプチド交換したテトラマーの保存可能期間を教えてください。
    2-4℃で保存した場合、3-12か月は安定と考えられます。ペプチド交換されたテトラマー溶液には高濃度のペプチドが含まれるため、比較的安定と考えられます。しかしながら弊社では、ペプチド交換後のテトラマーの安定性検討などは行っていません。テトラマーの安定性はMHCとペプチドの親和性により異なります。テトラマー作製中に沈殿が生じるものもあれば、数時間後にアグリゲーションを起こす場合もあり、その様なペプチドに対しては用事調製を頂く必要があると考えられます。もし沈殿を生じたテトラマーを使用したい場合は遠心などで沈殿を除いた上清を使用してください。ただし、テトラマー濃度は沈殿前のものと変わっていますのでご注意ください。
  9. H-2Kb QuickSwitch™ kitを使用した際も、CD8抗体はクローンKT15を使用する必要がありますか?
    CD8抗体のクローンKT15は、H-2KbテトラマーとTCRとの相互作用への干渉が少ないことが分かっています。その他のクローン、特にクローン53-6.7などの一部のクローンではテトラマーのみを用いたときよりもバックグラウンドが高くなってしまう傾向があるため、クローンKT15の使用を強くおすすめしています。
  10. ペプチド交換後、テトラマー溶液を脱塩処理する必要はありますか?
    ほとんどの場合は必要ありません。ペプチド交換後のテトラマーを複数使って染色する際、低親和性のペプチド―MHCテトラマーが高親和性のペプチドに置き換わってしまわないために脱塩処理をした方が良い場合があります。
  11. ネガティブコントロールはどのように準備すれば良いですか?交換前のテトラマーを使用しても良いですか?
    交換反応前のテトラマーはネガティブコントロールとして用いないでください。
    キットに含まれるreference peptideで交換したテトラマーはネガティブコントロールとして使用いただけます。
  12. QuickSwitch™キットに同梱されているMagnetic Capture Beadsは、すべて同じものですか?
    Human Class I Tetramer QuickSwitch™ キットで使用しているMagnetic Capture Beadsはすべて同じものです。ただしMouse QuickSwitch™ Tetramerで用いているものとは異なります。
  13. Human Class I Tetramer QuickSwitch™ キットのテトラマーはα3ドメインに変異が入っていますか?
    はい、MHC重鎖のα3ドメインに変異が入っています。
  14. マグネットプレートを持っていなくても、QuickSwitch™ キットは使えますか?
    使用できます。96 wellプレートを1,000 x gで5分間遠心することで、ビーズが沈殿します。そのあとプレートを振って上清を捨ててください。ただし、遠心法ですとビーズが凝集してしまう恐れがありますので、マグネットプレートを使用されることをおすすめします。
  15. 以前使ったペプチドと同じものを使ったのですが、交換効率が下がってしまいました。なぜですか?
    ペプチド自体が比較的不安定な場合があります。例えばシステインを含んだペプチドですと、長期間の保存や酸素への暴露により、ペプチド鎖内や分子間でジスルフィド結合が形成される可能性があります。したがって、ペプチドは作製されてすぐのもの(あるいは粉末のペプチドを用時調整)をお使いいただくことをおすすめします。
  16. テトラマー作製時に沈殿が見られました、染色に使えますか?
    交換効率が十分だった場合は、染色に使用できる可能性はあります。しかしながら沈殿が生じたことによりテトラマーの量・濃度は不明となります。濃度情報が必要な場合は通常のカスタムテトラマーサービスの検討をお勧めします。またペプチド濃度を下げることで沈殿を抑えられる場合があります。ペプチド濃度を1/10に下げるなどの検討を行うこともおすすめしています。

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