ユビキチン様タンパク質であるAtg12は他のユビキチン様タンパク質と異なってC末がグリシンであり、プロセシングを受けません。E1はAtg8と共通のAtg7です。E2であるAtg10に渡されたのち、基質のAtg5に転移されます。このAtg12-Atg5共有結合体は自己多量化するAtg16と相互作用し、約800 kDa複合体を形成します。
このAtg12-Atg5-Atg16L複合体は栄養飢餓状態では隔離膜に局在し、LC3とホスファチジルエタノールアミン(PE)の結合を促進します。また、Atg16L遺伝子欠損マウスではオートファゴソームの形成が認められないことから、Atg16Lはオートファジーに必須の因子である事が明らかとなっています。
Atg16Lは酵母Atg16と高い相同性を持っていますが、酵母Atg16Lと異なりC末端に大きなWDリピートドメインを持っています。原因不明の炎症性腸疾患であるクローン病の感受性1塩基多型(SNP)がこのWDリピート中に見出されており、クローン病とAtg16Lとの関連の更なる解析が待たれます。
■ Western blotting
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■ Immunoprecipitation
■ Western blotting
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