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オートファジーとは


オートファジーとは?

オートファジーの役割は、飢餓状態を生き抜くために自己消化することで栄養源を確保していると一般には理解されています。しかしながら、通常の環境下でもプロテアソーム系と並んで、細胞成分の代謝に働いていることがわかっています。
プロテアソームがユビキチン化されたタンパク質を標的として選択的に分解するのに対し、オートファジーでは細胞内で取り込んだ空間をまるごと消化するため、バルク分解系と呼ばれています。また、ミトコンドリアやペルオキシソームなどの細胞小器官をオートファジーによって選択的に分解する機構が存在します。その分解機構は総じて「選択的オートファジー」と呼ばれ、ミトコンドリアを選択的に分解する機構を特に「マイトファジー」、ペルオキシソームの選択的分解を「ペキソファジー」と呼びます。他にもさまざまなオートファジー機構の研究が進められています。

オートファジーとは?

細胞が飢餓条件下におかれると、細胞質に隔離膜と呼ばれる扁平な小胞が現れます(1)。その後、膜は細胞質を取り込みながら伸長し(2)、先端どうしが融合して、オートファゴソーム(AP)が形成されます(3)。 AP内にはミトコンドリアなどの大きなオルガネラも含まれます。APがリソソームと融合すると(4)、内包物は分解されます(5)。自己消化で得られたアミノ酸は栄養源として再利用されます。隔離膜がどのように出現し、また膜成分が供給されるのかはいまのところわかっていません。

近年脚光をあびているオートファジーですが、実は40年以上も前にすでに電子顕微鏡により観察されていました。しかしながら、その過程に関係する因子が長らく不明であったため、オートファジーの機能解析はなかなか進みませんでした。
基礎生物学研究所(現・東京工業大学)の大隈良典先生らは、オートファゴソームの内包物をうまく消化できない酵母株を作製し、オートファジー関連遺伝子群( Autophagy related gene : APG/ATG) のクローニングに成功しました(Tsukada and Ohsumi, 1993)。 現在では、出芽酵母におけるATG 遺伝子は41 種類知られ(2016 年)、 これらの多くは哺乳類や植物においても保存されています(種間のアミノ酸配列の相同性は低いようですが、立体構造が似ています)。
これらAPG/ATG 遺伝子群の発見を契機に、各タンパク質の機能解析が精力的に行われ、 オートファジーの機構と役割の詳細が次々とあきらかにされています。
酵母で発見されたAtg タンパク質群は、粘菌、線虫、ハエ、哺乳類や植物などで広く保存されていますが、 機能面ではそれぞれの種で高度に多様化していることがわかってきています。さらに最近では哺乳類のオートファジーは飢餓応答だけでなく、細菌感染防御、抗原提示、細胞死、発生、老化、そして腫瘍形成などにも関連していることがあきらかになりつつあります。これらの生命現象を理解する上でも、オートファジーの研究はますます重要な意義を持っているといえるでしょう。


パスウェイポスター

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オートファジー Autophagy Pathway

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