EGF(Epidermal Growth Factor;上皮成長因子)は高親和性のEGF受容体(EGFR)に結合し、受容体の二量体化を促すことで、PI3K、ERK1/2、JAK/STAT、β-catenin、カルシウムシグナル伝達等の下流シグナル伝達経路の活性化を促進します1。
EGFは細胞の増殖と分化に寄与し、人工多能性幹細胞(iPSC)培養系や胚性幹細胞(ESC)培養系等では、上皮、神経、中胚葉および造血系統への分化や増殖に広く使用されています。
またEGFは、R-spondin 1、Noggin(またはGremlin)、Wnt3aおよびFGF-10など他の幹細胞ニッチ因子とともに、多くのオルガノイド培養培地の主要成分であり、腸、胃、肝臓、膵臓、脳および癌オルガノイドの樹立や維持にも使用されています。
■ 試験データ
■ 製品リスト
■ Qkine社について
■ 参考文献
定量的ルシフェラーゼレポーターアッセイ | SDS-PAGE(w/v 15%, [還元、非還元]) |
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HEK293T細胞を用いて、Promega社の血清応答配列(SRE)ルシフェラーゼレポーターアッセイ*でEGFの生物活性を評価したところ、EC50は29 pg/mL(4.6 pM)でした。(lot #011) *Promega pGL4.33[luc2P/SRE/Hygro] #E1340 |
EGFをSDS-PAGEを使用して分離し、CBBで染色しました。EGFは、非還元条件(NR)では~12 kDa、還元条件(R)では9 kDaの位置に単一バンドとして確認されました。(lot #011) |
Code | Product | species reactivity | 25 µg | 50 µg | 100 µg | 500 µg | 1000 µg |
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QK011 | human EGF | human | ✓ | ✓ | ✓ |
Qkine社は、2016年にケンブリッジ大学のMarko Hyvönen博士の研究室から独立し設立されました。
Marko Hyvönen博士の研究室で開発された独自の製造プロセスとタンパク質工学技術を組み合わせて、生物活性を有する高純度のアニマルフリーのリコンビナントタンパク質を製造しています。
Qkine社は、動物由来成分フリー(ADCF)ラボで製造し、非常に厳格で堅牢な品質管理基準に合格したリコンビナントタンパク質製品を提供することにより、幹細胞、細胞小器官、再生医療分野の研究開発をサポートしています。