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I-Ab MOG35-55 Tetramer-PE

 

MOG35-55 peptideは、多発性硬化症の動物モデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎 (experimental autoimmune encephalomyelitis, EAE) を引き起こすことが知られています。この方法では、MOG35-55 peptide免疫後早期にEAEの症状が現れること、必要な材料の入手が比較的容易であることから、自己免疫疾患のモデル実験系として広く使用されています。EAEの発症には、regulatory T (Treg) 細胞やTh17細胞などの関与が報告されており、CD4+ T細胞の免疫バランスが重要であることが示唆されています。

I-A<sup>b</sup> MOG<sub>35-55</sub> Tetramer-PE 染色例

I-Ab拘束性のMOG35-55 peptide (MEVGWYRSPFSRVVHLYRNGK, MBL code no. TS-M704-P) 100 nmol を、10 µg のcholera toxin (MBL code no. RK-01-511) および免疫賦活剤とエマルジョン化してマウスに2回腹腔免疫しました。11日後に脾臓を摘出して脾細胞を調製後、一部をサンプリングしてI-Ab MOG35-55 Tetramer-PE (MBL code no. TS-M704-1) を用いて染色しました (day 0)。これらの脾細胞は、in vitro においてMOG35-55 peptide (10 µg/mL) で6日間刺激培養しました。これを同様にMHC Tetramer試薬を用いて染色しました (day 6)。 その結果、 I-Ab MOG Tetramer特異的なCD4+ T細胞を検出することができました。Negative control細胞 (mouse 3) では、 I-Ab MOG Tetramer特異的なCD4+ T細胞は検出されませんでした。図中右上の数値はCD4陽性細胞中のテトラマー陽性細胞率(%)を示します。


I-Ab OVA323-339 Tetramer-PE

 

OVAは、多様な免疫反応を惹起させるモデル抗原として非常に多くの研究分野で利用されています。 I-AbにOVA323-339エピトープ (ISQAVHAAHAEINEAGR) が提示された状態を特異的に認識するTCRのトランスジェニックマウス (OT-IIマウス) は、T細胞の分化の過程、活性化などを解析するツールとして免疫学的研究に大きく貢献しています。 I-Ab OVA323-339 Tetramer (MBL code no. TS-M710-1) は様々な実験系において重要なツールになることが期待されます。
<参考文献>
1) Barnden MJ, et al., Immunol Cell Biol. 76: 34−40 (1998)
2) Moon JJ, et al., Immunity. 27: 203−213 (2007)
3) Landais E, et al., J Immunol. 183: 7949−7957 (2009)

染色例1:OT-II マウス脾細胞での I-Ab OVA323-339 Tetramer試薬の反応性

OT-II マウスの脾細胞を用いて、I-Ab OVA323-339 Tetramer 試薬の反応性を検討したところ、陽性細胞集団が検出される個体(Mouse 2)と染色されない個体(Mouse 1)が存在することが明らかとなりました(A)。
Mouse 1 に関しては、OVA323-339 特異的TCR の発現レベルが低いと考えられたことから、peptide による特異的刺激により発現レベルを上げることができるかについて検証を行いました。
Mouse 1 の脾細胞に、最終濃度が1 µg/mL になるようにOVA323-339 peptide(ISQAVHAAHAEINEAGR, MBL code no. TS-M703-P)を加えて、6 日間培養後、MHC Tetramer 試薬の反応性を検討しました(B)。
その結果、Mouse 1 において、in vitro peptide stimulation により特異的T 細胞の誘導が確認できました。
Negative control としてI-Ab MOG35-55 Tetramer を用いた場合は、陽性細胞は検出されませんでした。

染色例2:OVA323-339 peptide 免疫マウスでの染色例

VIB domain100 nmol のOVA323-339 peptide と、10 µg のcholera toxin (MBL code no. RK-01-511) を免疫賦活剤とエマルジョン化してC57BL/6 マウスに2 回 腹腔免疫しました。
11 日後に脾臓を摘出して脾細胞を調製し、一部をサンプリングしてMHC Tetramer 試薬を用いて染色しました(day 0)。
これらの脾細胞は、in vitro において最終濃度が1 µg/mL になるようにOVA323-339 peptide を加え、8 日間培養しました(day 8)。これを同様にMHCTetramer 試薬を用いて染色しました。
OVA323-339 peptide を免疫したマウスにおいて、in vitro peptide stimulation により特異的T 細胞の誘導が確認できました。Negative control として、I-Ab MOG35-55 Tetramer を用いた場合は、陽性細胞は検出されませんでした。

I-Ab ESAT-61-20 Tetramer-PE

ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis, Mtb)はグラム陽性細菌に分類され、肺結核などの結核症の原因菌としてよく知られています。ESAT-6(Early Secreted Antigenic Target 6)は、Mtb が分泌する主要な低分子タンパク質で、強い抗原性を有しています。結核ワクチンに使用されているM. bovis BCG 株ではESAT-6 遺伝子を欠損していることから、この抗原に特異的なT 細胞応答はBCG 接種者における結核感染の診断に利用されています。ESAT-61-20 は、I-Ab拘束性の immunodominant なエピトープとして知られており、生体内における免疫応答のモニタリングや新しいワクチン開発の研究などで広く使用されています。I-Ab ESAT-61-20 特異的なTCR を持つトランスジェニックマウスも作製されており、I-Ab ESAT-61-20 Tetramer (MBL code no. TS-M707-1) は様々な実験系において重要なツールになることが期待されます。

ヒト型結核菌H37Rv株あるいはBCG Pasteur株を感染させたマウスの肺組織中および脾臓細胞における ESAT-61-20 特異的CD4+T細胞の染色例

FSC/SSCFSC/SSC 展開にてリンパ球領域をR1、CD4 陽性細胞領域をR2 とし、 7-AAD 陰性細胞領域をR3 としました(A)。このR1 かつR2 かつR3 領域にて解析を行ないました。

ヒト型結核菌H37Rv株あるいはBCG Pasteur株を尾静脈よりマウスに感染(5x105 CFU/匹)させ、4週間後に肺および脾臓を摘出して細胞を調製しました。これらの細胞を、MHC Tetramer試薬を用いて染色しました。

その結果、肺に存在するリンパ球において、ヒト型結核菌感染マウスでCD4陽性細胞中7.73%の I-Ab ESAT-61-20 Tetramer陽性細胞が検出されました(B)。また、脾臓細胞においてヒト型結核菌感染マウスでのみ、I-Ab ESAT-61-20 Tetramer陽性細胞が検出され、BCG感染マウスでは I-Ab ESAT-61-20 Tetramer陽性細胞は検出されませんでした(C)。

データ提供:
国立大学法人 京都大学大学院 医学研究科
基礎医学系 感染・免疫学講座 微生物感染症学
酒井 俊祐 先生、光山 正雄 先生

I-Ab ESAT-61-20 Tetramer の反応温度による染色性の違い

反応温度による染色性の違い左図はTetramer染色の反応温度を検討したデータです。結核菌感染マウス脾臓細胞を、室温もしくは氷上で1時間反応しました。

その結果、 I-Ab ESAT-61-20 Tetramerにおいては室温での反応を行った方が、蛍光強度が強く出ることが分かりました。データには示しておりませんが、同一条件で2時間の反応を行った場合でも、氷上での反応系において、大きく蛍光強度が上がることはありませんでした。

※本データはFSC/SSC展開にてリンパ球領域をR1、 7-AAD陰性細胞領域をR2としました。このR1かつR2領域にて解析を行いました。

データ提供:
国立大学法人 京都大学大学院 医学研究科
基礎医学系 感染・免疫学講座 微生物感染症学
酒井 俊祐 先生、光山 正雄 先生

ペプチド免疫による I-Ab ESAT-61-20 Tetramer 特異的CTLの誘導

CTLの誘導I-Ab ESAT-61-20 peptide (MTEQQWNFAGIEAAASAIQG, MBL code no. TS-M707-P)100 nmolを、10 µg のcholera toxin (MBL code no. RK-01-511)および免疫賦活剤とエマルジョン化してマウスに2回腹腔免疫しました。11日後に脾臓を摘出して脾細胞を調製後、一部をサンプリングしてMHC Tetramer試薬を用いて染色しました(day 0)。これらの脾細胞は、in vitro においてESAT-61-20 peptide(0.1 µg/mL)で8日間刺激培養しました。これを同様にMHC Tetramer試薬を用いて染色しました(day 8)。 その結果、 I-Ab ESAT-61-20 Tetramer特異的なCD4+T細胞を検出することができました。Negative Tetramer (I-Ab MOG35-55 Tetramer, MBL code no. TS-M704-1)では、 陽性細胞は検出されませんでした。

※本データはFSC/SSC展開にてリンパ球領域をR1、 7-AAD陰性細胞領域をR2としました。このR1かつR2領域にて解析を行いました。

マウス MHC class II/OVA epitope複合体を認識する抗体

Anti-Mouse TCR DO11.10 (MBL code no. K0221-5, clone KJ1.26) は、 I-Ad拘束性OVA323-339特異的TCRを認識する抗体としてよく知られています。OVA323-339 (ISQAVHAAHAEINEAGR, MBL code no. TS-M703-P) の配列は、抗原特異的CTLを誘導する際のヘルパーペプチドとしても使用されています。

抗体


マウスの主な系統によるI-A allele

I-A allele
I-Ab
I-Ad
I-Ak
I-As
Mouse strains
C57BL/-,
BXSB/Mp,
129/-
BALB/c,
DBA/2
C3H/He
SJL/J,
B10.S



MHC Tetramer 総合カタログ ver.5

Tetramer総合カタログv5
テトラマーの詳細情報は、総合カタログをご覧ください!

PDF版: 6.9MB