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CD1d Tetramer




NKT細胞の検出に最適

CD1dテトラマー模式図
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CD1d 分子は、β2-microglobulin (β2m) と非共有結合した膜タンパク質で、ヒト、マウス間でホモロジーが非常に高いことが知られています。CD1d 分子は、糖脂質抗原を提示することでCD1d拘束性のNKT細胞を活性化することが報告されています。実験的には、CD1d分子に提示される物質として、海綿から抽出・分離された糖脂質である α-galactosylceramide (α-GalCer) がよく用いられます。
CD1d Tetramer は、CD1d と β2m の複合体を PE または APC 標識されたストレプトアビジンにより 4 量体化した試薬です。本試薬に α-GalCer を結合させることで、CD1d 拘束性のNKT細胞をフローサイトメトリーにより高感度に検出できます。NKT細胞関連抗体と組み合わせることで、より簡便にNKT細胞の機能解析を行うことができます。

Human CD1d Tetramer を用いたNKT細胞の検出


健常人末梢血よりPBMCを分離し、10 µLの Clear Back (Human Fc receptor blocking reagent, MBL Code No. MTG-001) を加えて室温で5分間インキュベーションしました。これに CD3-FITCとHuman CD1d Tetramer-PE (α-GalCer 結合なし、α-GalCer 結合あり) を加え、4℃暗所にて30分静置しました。フローサイトメトリーで測定したところ、CD3陽性細胞中に0.01-0.55%のNKT細胞を検出できました。

Human CD1d Tetramer と anti-human TCR Vα24-Jα18(clone 6B11) 抗体の検出感度比較

健常人末梢血よりPBMCを分離し、10 µLの Clear Back (Human Fc receptor blocking reagent, MBL Code No. MTG-001) を加えて室温で5分間インキュベーションしました。これに、Human CD1d Tetramer-PE (α-GalCer 結合なし、α-GalCer 結合あり)と、anti-human TCR Vα24-Jα18 (clone 6B11) -FITC、mouse IgG1-FITC (isotype control) または CD3-FITCを加え、4℃暗所にて30分静置しました。フローサイトメトリーで測定したところ、全体の細胞数に対して、CD1d Tetramerでは0.47%、anti-human TCR Vα24-Jα18 (clone 6B11) では0.29%のNKT細胞が検出されました。

Mouse CD1d Tetramer を用いた NKT 細胞の検出

C57BL/6 マウス脾臓細胞を調製し、CD4-FITC と Mouse CD1d Tetramer-PE (α-GalCer 結合なし、α-GalCer 結合あり) を加え、4℃暗所にて 30分静置しました。フローサイトメトリーで測定したところ、全体の 2.33% の NKT細胞を検出できました。

CD1d Tetramer に使用する α-GalCer の溶解と load

★Code No. TS-HCD-1、TS-HCD-2、TS-MCD-1、TS-MCD-2には、α-GalCerは含まれておりません。

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よくあるご質問

参考文献

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