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抗原特異的CTLの誘導とInfluenzaテトラマーを用いた染色例



Mouse class I Tetramer使用例

In vitro stimulationによる抗原特異的マウスCTLの誘導(インフルエンザウィルス)
マウスモデルにおけるインフルエンザウィルスエピトープとそのバリアントの報告は多く、MHCの構造解析や結合力の研究から、ワクチン開発やCTLクローンを用いた免疫応答の研究など、さまざまな目的に使用されています。ペプチド免疫でのCTL誘導を行う際にも、CTLの誘導が効率良く行えるため、ペプチド免疫によるCTL誘導に最適な抗原のひとつといえます。in vitroにおけるCTL誘導データと、取り扱っておりますマウスインフルエンザテトラマーの情報を一覧にまとめました。


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染色例:H-2Db Influenza NP Tetramer-PE(Code No. TS-M502-1

H-2Db拘束性Influenza NP由来の抗原ペプチド(ASNENMDTM, Code No. TS-M502-P(販売終了))と、ヘルパー作用の報告がある抗原ペプチドI-Ab HBc helper peptide(Code No. TS-M701-P)を混合し、免疫賦活剤とエマルジョン化し、C57BL/6マウスに腹腔免疫しました。11日後に脾臓を摘出し、脾細胞を調製後、一部をサンプリングしてMHC Tetramer試薬を用いて染色しました(day 0)。これらの脾細胞は、in vitroにおいてInfluenza NP由来の抗原ペプチド(1 μg/mL)で1週間刺激培養しました。これを同様にMHC Tetramer試薬を用いて染色しました(day 7)。
ドットブロット展開図右上の数字は、CD8陽性細胞中のテトラマー陽性細胞率(%)を示します。FSC/SSC展開図にてリンパ球領域をR1とし、7-AAD陰性細胞領域をR2としました。このR1かつR2領域にて解析を行いました。
Influenza NP由来の抗原ペプチド(ASNENMDTM)を免疫したマウスにおいて、in vitro stimulationにより1.3~12.7%のInfluenza NP特異的CTLの誘導が確認されました。Negative Tetramer(H-2Db human gp100 Tetramer-KVPRNQDWL-PE, Code No. TS-M505-1)を用いた比較染色により、Influenza NP特異的CTLであることが明確に示されました。
※各エピトープにおける誘導条件は、各試薬のデータシートをご覧ください。