トップ > 学ぶ・調べる > 実験の原理と方法 > 非特異反応の主な要因

非特異反応の主な要因

抗体のさまざまな非特異反応

一見、きれいに見えるデータでも、「非特異反応」に注意が必要です。
非特異反応には、本当は陰性なのに陽性に見えてしまう反応(偽陽性)や、本当は陽性であるにも関わらず陰性に見えてしまう反応(偽陰性)があります。

抗体の非特異反応の主要因

・Fc受容体
・二次抗体の非特異反応
・異好抗体
・リウマトイド因子

Fc受容体

検体(細胞・組織)が抗体のFc部位に対する受容体(Fc受容体)を発現している場合、偽陽性になることがあります。

二次抗体の非特異反応

二次抗体は一次抗体の動物種に反応する抗体を選びますが、ポリクローナル抗体の場合、抗体の一部が他の動物種に対して反応してしまうことがあります。
二次抗体の非特異反応

異好抗体

ヒトの血液の中にはマウス抗体に対するヒト抗体が存在している場合があります。 Human Anti-Mouse Antibody = HAMAと呼びます。ヤギ、ヒツジ、ウサギなどの動物に対する抗体も知られます(Goat:HAGA、Sheep:HASA、Rabbit:HARA)。
このような異種に対する抗体を異好抗体(Heterophilic antibodies)と呼びます。

なぜヒトの身体に異種に対する抗体が存在しているのか、正確な理由は不明で、マウスの抗体に暴露されたことのない、健常人にも見つかります。数%から数十%の高い頻度で保有しています。

リウマトイド因子

リウマトイド因子(RF)ヒトの血液の中に、ヒトの抗体に対する抗体が出現する場合もあります。代表例が関節リウマチ患者に多くみられる自己抗体です。IgM型の免疫グロブリンが代表的です。 リウマトイド因子(RF)と呼ばれます。
RFはヒト抗体のFc部に対して出現する抗体ですが、異種の抗体に結合するため、マウス抗体を用いる検査試薬において偽陽性・偽陰性の原因になります。

臨床現場で行われる抗体を用いた検査では、リウマチ患者または健常者の数%、高齢者の約10%で高値を示すため、検体中のRFの影響は無視できません。偽反応によって診断アッセイの信頼性を失うばかりでなく、誤診断された患者の生命に重大な影響を与える場合があります。







関連リンク