生体内ではアポトーシスをおこした細胞はマクロファージなどの貪食細胞によって除去されることが分かっており、これら貪食細胞がアポトーシスがおきた際の細胞表層の変化を認識していることも明らかになってきています。細胞表層の変化のひとつとして、細胞膜リン脂質の非対称性の喪失がみられます。このとき、通常は脂質2重層の内側に存在している負電荷をもったphosphatidylserine(PS)が外側に転移する現象がみられ、このPSをマクロファージが認識していることを示唆する報告もされています。Annexin Vは Ca2+ 存在下でPSに対して強い親和性をもつため、アポトーシスによってひきおこされる細胞膜の変化を検出するプローブとして利用されています。Annexin VはPSが細胞表層に露出したアポトーシス細胞のみに結合できるため、これを利用することによってアポトーシス細胞を検出することが可能となります。
FITC標識したAnnexin VとPIを利用することによって、早期のアポトーシスと後期のアポトーシスを区別することも可能です。
FITC標識に加えて、Biotin標識、PE標識 Annexin-Vもございます。
■ Immunocytochemistry
■ Flow cytometry