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Quant Tetramer Kit スターターガイド



スターターガイド
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製品ラインナップ

製品名 Code No.
PE標識 APC標識 BV421標識
QuickSwitch™ Quant HLA-A*01:01 Tetramer Kit TB-7308-K1 TB-7308-K2 TB-7308-K4
QuickSwitch™ Quant HLA-A*02:01 Tetramer Kit TB-7300-K1 TB-7300-K2
QuickSwitch™ Quant HLA-A*03:01 Tetramer Kit TB-7306-K1 TB-7306-K2 TB-7306-K4
QuickSwitch™ Quant HLA-A*11:01 Tetramer Kit TB-7304-K1 TB-7304-K2 TB-7304-K4
QuickSwitch™ Quant HLA-A*24:02 Tetramer Kit TB-7302-K1 TB-7302-K4
QuickSwitch™ Quant H-2Kb Tetramer Kit TB-7400-K1 TB-7400-K2 TB-7400-K4

キット構成

構成品名 用途 容量 保存温度
QuickSwitch™ Tetramer Exiting Peptide搭載テトラマー 500 μL 2-8℃
Peptide Exchange Factor ペプチド交換因子 13 μL -20℃以下
Magnetic Capture Beads 抗テトラマー抗体結合磁性粒子 500 μL 2-8℃
Exiting Peptide Antibody-FITC (25x) ペプチド交換測定用試薬
(Exiting Peptideを認識する抗体)
25 μL 2-8℃
Reference Peptide 1 mM ポジティブコントロールペプチド 13 μL -20℃以下
Assay Buffer (10x) 洗浄/希釈バッファー 1.7 mL 2-8℃

必要な試薬・装置

■ペプチド(交換用)商品一覧はこちら           ■フローサイトメーター

■マグネットプレート                  ■ボルテックスミキサー

■マイクロチューブ                   ■丸底もしくはコニカル底 96ウェルマイクロプレート

■マイクロピペットとディスポーザブルチップ       ■アルミホイル

■超純水                        ■DMSO

■プレートシェイカー(Labline model 4625もしくは同等品)

■ウォーターバスソニケーター(Branson Ultrasonic Cleaner Model #B200 もしくは同等品)

ご使用の際の注意

1. ご使用前に必ずReference PeptideとAssay Buffer(10x)を室温(20~25℃)に戻してください。
2. Assay Buffer(10x)を2-8℃に保存した場合、沈殿物や混濁物が認められる場合があります。その際は、ご使用前に30℃で数分間インキュベーションし、溶解してください。
3. 希釈した試薬(1x Assay Buffer、1x Exiting Peptide Antibody-FITC)は、調製した日にご使用してください。
4. QuickSwitch™ TetramerとExiting Peptide Antibody-FITCは遮光した状態で実験作業や保管をしてください。
5. クロスコンタミネーションがおこらない様に注意して、実験作業をしてください。
6. 試薬にはアジ化ナトリウム(≦0.09%)を防腐剤として含有しています。皮膚等に付着した場合、多量の水で洗い流してください。そして、直ちに医師に連絡してください。
7. マグネットプレートが無い場合には、プレートローター遠心機をご使用ください。


ワークフロー図

A ペプチド交換ステップ

ワークフローA

B フローサイトメトリーによるペプチド交換効率の測定

ワークフローB

プロトコル

A ペプチド交換ステップ

交換するペプチドをDMSOで10 mMに調製します。
(高アフィニティーのペプチドの場合、1 mMに調製して使用することが可能です。)

50 μLのQuickSwitch™ Tetramerをマイクロチューブに分注します。

ステップで用意した1 μLのペプチド溶液を加え、ピペッティングで混合します。

1 μLのPeptide Exchange Factorを加え、ピペッティングで混合します。

他にも交換をするペプチドがあれば、ステップを繰り返してサンプルを用意します。

Reference Peptide用のサンプルを用意します。
 50 μLのQuickSwitch™ Tetramerをマイクロチューブに分注します。
 1 μLのReference Peptide 1 mMを添加し、ピペッティングで混合します。
 続けて、1 μL のPeptide Exchange Factorを加え、ピペッティングで混合します。

遮光して、室温にて4時間以上*インキュベーションします。
(*製品により反応時間が異なります。詳しくはデータシートをご覧ください。)

その後、遮光した状態で、2~8℃に保管します。

B フローサイトメトリーによるペプチド交換効率の測定

フローサイトメーターを用いて、各ペプチドの交換効率を測定します。コントロールサンプルを下図の様に用意して、測定解析を行います。データ取得後、QuickSwitch™ Calculatorを用いて、ペプチド交換効率を計算します。 QuickSwitch™ Calculatorはこちらからダウンロード可能です。
( http://www.mblintl.com/quickswitch-peptide-exchange-calculator/)

フローサイトメトリーによるペプチド交換効率の測定

Control #3 :ペプチド交換を行わないサンプルです。FITC標識抗体が、Exiting Peptideを認識します。
Reference Peptide:100%のペプチド交換効率だった場合を想定しています。この場合、FITC標識抗体は、Reference Peptideを認識しません。
User’s Peptide :ユーザーが準備したペプチドです。上図では50%の交換が起こった場合を想定しています。


1x Assay Bufferの準備

1x Assay Bufferの調製をします。
・1~5種類のペプチド交換の場合:1つのチューブに750 μLの10x Assay Bufferを加え、続けて6.75 mLの超純水を加えます。
・6~8種類のペプチドの場合:上記の液量を2倍にして調製します。

Capture Beadsの分注

使用する前にTetramer Capture Beadsのチューブを30秒間、ウォーターバスソニケーターもしくはボルテックスミキサーで撹拌します。ウォーターバスソニケーターが無い場合、ボルテックスミキサーで30秒間、追加撹拌します。
丸底もしくはコニカル底 96ウェルマイクロプレートを用意します。
20 μLのTetramer Capture Beadsをウェル 1~7に分注します。
コントロール3種とReference Peptide(ポジティブコントロール)の他、「Aペプチド交換ステップ」で用意したテトラマーの数に合わせてウェルを用意し、分注してください。
ここではUser's Peptideが3種類のケースを想定しています。

フローサイトメトリーによるペプチド交換効率の測定
テトラマー結合Capture Beadsの作製

5 μLの1x Assay Bufferをウェル 2に分注します。

フローサイトメトリーによるペプチド交換効率の測定

5 μLのQuickSwitch™ Tetramerをウェル 1とウェル 3に分注します。

フローサイトメトリーによるペプチド交換効率の測定

Aペプチド交換ステップ」で用意した5 μLのテトラマーをウェル 4~7に分注します。

フローサイトメトリーによるペプチド交換効率の測定

アルミホイル等で遮光後、マイクロプレートをプレートシェイカーに設置して、550 rpmで45分間撹拌します。

Rinse

150 μLの1x Assay Bufferをウェル 1~7に分注します。

フローサイトメトリーによるペプチド交換効率の測定

10 マイクロプレートをマグネットプレートにセットし、5分間静置します。

11 クロスコンタミネーションに注意して、上清を捨てます。

12 マグネットプレートにマイクロプレートをセットした状態で2秒間、ボルテックスミキサーで撹拌し、その後、マグネットプレートからマイクロプレートを外します。

※マグネットプレートが無い場合には、プレートローター遠心機を用いて、1,000 x gで5分間遠心してください。

Preparation of 1x Exiting Peptide Antibody

13 Exiting Peptide Antibody-FITC(25x)から1xの調製の為、「サンプル数」を確認します。
「サンプル数」は、コントロール用で2種類とReference Peptide(ポジティブコントロールペプチド)で1種類、
A ペプチド交換ステップ」で用意したテトラマーの種類を合計した数になります。
マイクロチューブを用意し、(「サンプル数」+1)x 24 μLの1x Assay Bufferを加え、続けて(「サンプル数」+1)x 1 μLのExiting Peptide Antibody-FITC(25x)を加えます。
ピペッティングで混合し、1x Exiting Peptide Antibody-FITCを用意します。

Beads incubation with Exiting Peptide Antibody

14 ステップ13で用意した1x Exiting Peptide Antibody-FITCをウェル 2~7に25 μLずつ分注します。

フローサイトメトリーによるペプチド交換効率の測定

15 25 μLの1x Assay Bufferをウェル 1に分注します。

フローサイトメトリーによるペプチド交換効率の測定

16 アルミホイル等で遮光後、マイクロプレートをプレートシェイカーに設置して、550 rpmで45分間撹拌します。

Rinse

17 150 μLの1x Assay Bufferをウェル 1~7に分注します。

フローサイトメトリーによるペプチド交換効率の測定

18 マイクロプレートをマグネットプレートにセットし、5分間静置します。

19 クロスコンタミネーションに注意して、上清を捨てます。

20 マグネットプレートにマイクロプレートをセットした状態で2秒間、ボルテックスミキサーで撹拌し、その後、マグネットプレートからマイクロプレートを外します。

21 200 μLの1x Assay bufferをウェル 1~7に添加し、混合します。

フローサイトメトリーによるペプチド交換効率の測定

※マグネットプレートが無い場合には、プレートローター遠心機を用いて、1,000 x gで5分間遠心してください。


フローサイトメトリー解析用ビーズコントロールサンプルの準備

ウェル Xに200 μLの1x Assay Bufferを加え、続けて5 μLのMagnetic Capture Beadsを加え、混合します。

フローサイトメトリー解析用ビーズコントロールサンプルの準備

以上でフローサイトメトリー解析用サンプルの準備は完了です。


フローサイトメトリー解析

詳細については製品添付のデータシートをご確認ください。

フローサイトメトリー解析

ペプチド交換効率算出法

ペプチド交換効率の計算には、QuickSwitch™ Calculatorをご利用ください。
QuickSwitch™ Calculatorはこちらからダウンロード可能です。
(http://www.mblintl.com/quickswitch-peptide-exchange-calculator/)

MHCテトラマーは、T細胞上のT細胞受容体(TCR)と3つのPeptide-MHC複合体を介することで安定的な結合状態を維持します。その為、ペプチド交換効率が75%以上のQuickSwitch™ Tetramerを細胞染色にご利用ください。