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抗CD93 モノクローナル抗体 (clone: mNI-11)


CD93抗体 (mNI-11)がヒト臍帯血由来ナイーブTリンパ球 (CD4+CD45RA+細胞)に反応

CD93は分子量約100-kDaのC-type lectin domainを有するheavily O-glycosylated type I transmembrane protein である。以前まで、CD93は補体C1qのレセプター (C1qRp)として、C1qを介する異物貪食に密接に関わる分子として報告されてきた。しかしながら、最近の研究ではCD93分子がC1qを介する異物貪食のレセプターではないことが明らかになり、世界中の研究機関でCD93の新たな機能解析に関する研究が精力的に進められている。 CD93は主に単球・顆粒球・血管内皮細胞に発現し、リンパ球には全く発現しないことが報告されてきた。しかしながら、最近我々はCD93抗体 (mNI-11)が健常成人由来ではなく(図1)、ヒト臍帯血由来ナイーブリンパ球 (CD45RA+細胞)に反応することを発見した(図2)。さらに、mNI-11抗体は、ヒト臍帯血由来ナイーブTリンパ球 (CD4+CD45RA+)に反応することも明らかになった(図3)。このCD93の発現は他のCD93抗体 (R139、R3およびX-2)では認められなかった。
 以上の結果から、mNI-11抗体はヒト臍帯血中のリンパ球 (特に、ナイーブTリンパ球)の新たな機能解析、新生児の免疫システムの解明、さらには再生医療分野での応用に有益な抗体であると考えられる。

図、監修:九州保健福祉大学 薬学部 臨床免疫研究室
教授 池脇 信直 先生


図1:健常成人由来ナイーブリンパ球(CD45RA+細胞)表面上のCD93の発現(左図矢印はリンパ球分画)


図2:臍帯血由来ナイーブリンパ球(CD45RA+細胞)表面上のCD93の発現(左図矢印はリンパ球分画)


図3:臍帯血由来ナイーブTリンパ球(CD4+CD45RA+細胞)表面上のCD93の発現(左図矢印はCD4+分画)

参考文献

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